謎の楽器ベトナミーズギター発見!
んにちは。lõm guitar(ロムギター) オーナーの大野です。オロロトリヒロ名義で活動をする音楽家でもあります。この記事を書いている2017年9月までに4回ベトナムへ渡り、そのうちの3回タイニン省のVỀNGUỒNという音楽教室にベトナミーズギターを学びに行きました。
自分自身のための記録でもあり、ベトナミーズギターやベトナムの音楽に興味を持ってくれた人たちへ少しでも経験や感じたことが伝えられたらと思い “ベトナム訪問記”と題して書いていきたいと思います。
第1回目はやや遡って楽器との出会いから。
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ある日twitterに
時期は定かではないけど、きっかけはたぶん2015年の冬あたりにtwitterに流れてきた椹木野衣さんのツイートだったと思います。
ツイート自体は2012年とさらに昔のものだったのだけど、そこからyoutubeやgoogleで検索して見つけたのが次の動画。
まさに「なんじゃこりゃ!」。この動画にかなりの衝撃を受け、その後この楽器への興味がむくむくとふくれあがっていくことになります。
アジアの音楽への憧れ
そもそも20代前半くらい、”辺境系”という言葉がタワーレコードのPOPに書かれ、同時にワールドミュージックも流行っていた頃、川村亘平斎との出会いもあり、アジアの音楽への興味を持つことになります。インドネシアのジョグジャカルタに歌を習いに行ったのもその後すぐでした。
ただ帰国後勉強や練習を続けることはなく、その”歌”は結局身につけることができませんでした。どこかでいまいち自分にフィットしてない感覚があったのだと思います。憧れるものへのハードルの高さと、そこに向かっていけない自分自身のメンタルへの歯がゆさが残りました。ただ、2週間くらいのジョグジャカルタでの体験は強烈に自分の中に残り、その後の音楽への考え方がここで決まってきたように思います。とにかくアジア音楽への興味は一層深まっていきます。
中途半端な民族楽器?
この楽器の何が自分を魅了したのかしら、と自問自答してみます。
女性がまとう民族衣装とエレキギターの見た目のギャップ?ベンドやビブラートをきかせた不思議な奏法?教室のようだけどよく分からないシチュエーションとたんたんとした演奏?
見た目のインパクトが大きかったは正直なところですが、本当に魅力的だと思ったところは全てが”折衷的”だと感じたのだと思います。
折衷/折中 セッチュウ
[名](スル)いくつかの異なった考え方のよいところをとり合わせて、一つにまとめ上げること。「両者の意見を―する」「和洋―」「―案」
(コトバンクより)
Fenderとヘッドに書いてある赤いエレキギターと普通のギターからは想像できない音。それ以外は衣装も教室もどこかのアジアの国であると想像できる普通の風景であるという強烈な違和感。折衷的といえば良いけど逆に民族音楽楽器としてはとても”中途半端”なものに映りました。
脱ギターとアジアの響き
例えばシタールやウードなど世界にはたくさんの民族音楽で演奏される弦楽器がありとても魅力を感じていました。しかし”知らない国と文化を背景とした演奏技術が高く習得するのに難しい楽器”というような印象を拭えず、入り口が想像できないものばかりでした。(だからこそ日本での民族楽器演奏者には強烈な尊敬持っています。)
そこに来てベトナムのこの民族楽器は見た目はギターでなんと親しみのあることか。赤ってのもかわいくて良い。おそらくfenderは偽物だろうけど。ギターだから僕でも始められるかもしれないという甘い考えも。
当時弾き語りもしていた僕はギターを使いながらアジア的な響きを求めて全音下げ&dropCにしたり1、2弦を1オクターブ下げてだるんとした複弦のような使い方をしていた時期でした。
そこで出会ったこの”折衷的”とも”中途半端”とも言える楽器。ピンと来た僕は先ず「買ってみたい!」と思い動き出すことになります。
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次回は初めてのベトナム訪問とベトナミーズギター購入について